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『風の旅人』 27号

FIND the ROOT われらの時代

WANDERING LIFE

OUTER WORLD / 東京・郊外

© Uchiyama Hideaki

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FLOATING WORLD / 極東ホテル

© Washio Kazuhiko

© Washio Kazuhiko

© Washio Kazuhiko

LOST CHILD / 東京迷子

© Yan Seungwoo

© Yan Seungwoo

© Yan Seungwoo

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※掲載写真の印刷物への使用は法律で禁止されています。

vol.27 2007年8月発行

定価 ¥1,200(税込)
全150ページ 30×23cm

 私たちの生きる宇宙は一定の状態に留まることなく混沌と変化し続けますから、人間にかぎらず、どんな生物でも、常に新しい状況や問題に当面することになります。
 そうした場合、新たな対応方法がすぐに得られるわけではなく、いろいろ試みては失敗を繰り返し、そのうち、偶然成功した反応が次第に確立され、新たに秩序的なスタイルが整えられていく。生命は、そうした”さ迷い”の繰り返しによって、現在のような多様で安定した状態を作りあげてきたように思われます。
 すなわち、生命の営みは、劣っていた状態から少しずつ発展してきたというわけではなく、特定の人間が絶対的に正しいと主張する原理に導かれた筈もなく、時とともに刻々と変化していく状況に対して様々な試行錯誤を繰り返しながら、様々な関係に基づく様々な存在の可能性を得て、整えられてきたのでしょう。
 とはいえ、既に確立している状態に上手く適応しているものにとって、その安定を揺さぶる動きは不吉なものに感じられ、その不安に耐え難い場合は、逃げ出したり、それを排除することが多くあります。
 とりわけ人間は、自らの安心と安全と安楽を脅かす可能性がある新たな揺らぎに対して、極端なほど排他的な思考と行動に走ることが多く、それが過激になり、集団化し、様々な失敗を重ねてきました。
 そうした失敗を繰り返さないように、刻々と変化していく状況のなかで、性急にわかりやすい答えを求めるのではなく、不安に心揺らぎながら、それに耐え、様々な可能性を模索していく必要があるでしょう。
 この世の生を受けることは、そのように“さ迷い”を続けることであり、それは、新しい関係に基づく新しい存在の可能性を求めて生を更新し続けることなのかもしれません。

雑誌『風の旅人』編集長 佐伯 剛

【 表紙・裏表紙 】

絵/大竹伸朗

【 写真 】

【 連載 】

【 Endless World − 循環する世界のなかで 】